東のうなぎの日記

こんにちは!東のうなぎです!読んだ本や野球に関して徒然なるままにかいていきます!

イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく」を読んで

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こんにちは!東のうなぎです。今回は読んだ本に関しての感想になります。

 

イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく」(2012)星海社

 

 まず筆者のイケダハヤトさんは1986年生まれでアフィリエイト情報商材販売などで生計を立てている「プロブロガー」のかたです。企業に属さない形の生活という点で、注目を集めています。公式Twitterを見るとYouTubeコンサルタントもされているようです。

 

 本の内容としては、より高い年収やより高い生活という限りがないものを求めるのをやめて、自分の身の丈の中でしっかりと周りを大切にしていこう、という感じでした。イケダハヤトさん自身、大学卒業とともに大企業に就職するのですが、その企業が合併して他企業に吸収されるなどしたときに、企業は利益を出していないのに自分自身の給料はどこから出てきているのだろうか。これは保証されているのだろうか。という疑問を持ったことがキーポイントになったようです。

 

 イケダさんの考え方の特徴としては、性善説的な考え方とお金を介さない関係性を大切にしたいという点にあると感じました。NPO団体に対するマーケティング支援などに従事されていたり、プロボノという専門性を持ったボランティアをされているようで、対価を得ずとも社会に貢献することが「働く」という意味で、企業のなかにいては忘れがちになってしまう部分を大きく感じることができるとしています。

 

 まず、性善説的と評したのは深い意味ではなく、人が人を助け合うことは当たり前のことであり、その連鎖によって社会はよくなっていくという思いを感じたというところにあります。近年見た目を気にするホームレスや支援を受けることを拒否して餓死してしまう貧困者という話を耳にすることがあります。体裁や他の人に迷惑をかけてはいけないということを考えすぎて助けを求められず、孤独になっていってしまう事案が増えてきてしまっています。それに対して、困ったときは素直に助けを求めよう。隣近所に頭を下げて食べ物を少しもらったり、ということを通じて危機を脱し、そのあとに恩返しをすればよいというのがイケダハヤトさんの考え方であり、他にも2チャンネルの創始者である西村博之さんも同じことを著書などで述べています。

 

 「資本主義経済・自由経済」というのはだれしも聞いたことのある言葉ですが、これによって豊かにもなり、苦しくもなっています。例えば自分の子どもを家で育てることと、ベビーシッターに見てもらうこと。行為としてはどちらも「子供を育てる、お世話をする」ことで同じですが、ベビーシッターを利用した場合は対価が発生するため、経済を回していることになり、お金を伴うことから「働く」と表されます。家事をするお母さんは同じことをしても働いているとは言ってもらえないでしょう。

 要は、お金を介することが至上になってしまっているわけです。そうすると年収が高いほうがより多くサービスを受けることができるために良いとされるわけです。

 

 題名にある「年収150万円で生活する」ことは不可能ではありません。5万円程度の家に住み、毎月の食費を2万円以下に抑えるなどすれば貯金や贅沢はできませんが、実現可能な生活です。もっと言うと田舎に住み、野菜を育てて近所の人と互いにおすそ分けしあったりすれば十分可能でしょう。

 

 どのような生活をするかをある程度自由に選べるのが自由経済のメリットであるため、もちろんお金を稼いでおいしいものを食べる生活もよいと思います。ただし、会社というものに頼りすぎることなく、個人でも年収150万円程度稼げるようなスキルは身につけておきましょうということですね!